鮫川の鮫伝説[さめがわのさめでんせつ] 平・鮫川
伝承・伝説
昔、松川磯に「松川さま」と呼ばれる背に海苔を生やした大鮫が住み、姿を現した時には渚に酒などを捧げていた。ある時、参勤交代帰りの相馬の殿様が、松川様とは知らずに矢を放ち当たってしまった。その数年後、殿様が愛馬に乗って夏井川を渡っていたところ、矢を突き立てた大鮫が襲ってきた。難は逃れたが、愛馬は力尽きて死んでまった。平塩にある馬頭観音はその愛馬を祀ったものだという。
出典元:「いわきの伝説」草野日出夫編著
鮫伝説[さめでんせつ] 鮫川・平
伝承・伝説
「松川さま」とと呼ばれるサメが相馬の殿様の矢にあたり沈んでしまった。その後、殿様が川に差し掛かったときに水飛沫をあげる波とともにサメが川を登ってきて殿様の愛馬が力尽きてしまったという伝説。平の塩地区に馬頭観世音が残る。
出典元:海ノ民話のまちプロジェクト(日本財団)
塩の道[しおのみち] 中之作
伝承・伝説
江戸時代、阿波国(現在の徳島県)で生産された「斎田塩」がいわき市中之作港で荷揚げされ、中通りや会津に運ばれた。
塩屋[しおや] 平
伝承・伝説
天保10年(1839)に塩問屋として創業し繁盛した。その後明治10年(1877)頃、味噌・醤油の醸造元となった。
ジャズ喫茶[じゃずきっさ] 平
伝承・伝説
かつては近郊に8店舗ほどあったというジャズ喫茶。大人の男性が煙草を喫っているジャズ喫茶に通う高校生も多々いたという。現在はJAZZ喫茶&BerのDADDYの1店舗のみ営業している。
新川のグッピー[しんかわのぐっぴー] 内郷
伝承・伝説
常磐炭礦の採掘の際に出る温泉水を大量に新川へ流していました。そのため水温が上がった新川には熱帯魚の「グッピー」が繁殖していたそうです!
水車小屋[すいしゃごや] 平
伝承・伝説
明治末期頃まで、新川町は豊間・江名まわりの浜街道の宿場町として、水郷の風雅な風景を描き、繁盛していたという。一角には愛谷江筋から水を採って新川に落とす精米用の大きな水車があり、水車だけはその後の常磐線開通後の街の変化や、新川の埋め立てが進んだ後もしばらく残っていたという。
出典元:「懐郷無限」斎藤伊知郎著
住吉神社と磯山[すみよしじんじゃといそやま] 小名浜
伝承・伝説
ここの住吉神社の御神体は「磯山(いそやま)」と呼ばれる海蝕の跡が残る岩山で、かつてここに海があったことを示している。そして、住吉神社は航海の無事を祈り、学問や芸術の神としても信仰され、遣唐使との関わりも深いとされる。そして船が埋まっているという伝説。かつてのいわき地方が担っていた役割を想像させる神社。
出典元:海と日本project. in ふくしま 磐城国 海の風土記 vol.5(日本財団)
ズリ山[ずりやま] 広域
伝承・伝説
石炭と一緒に掘り出された岩石などをトロッコを用いて長年積み上げられてできた山状になった物を常磐炭田では“ズリ山”と呼ぶ。
象パレード[ぞうパレード] 平
伝承・伝説
昭和27年、上野動物園のゾウが平駅前通りをPR行進。市営グラウンド(平第一小学校)で得意な芸を披露した。
出典元:「懐郷無限」斎藤伊知郎著
大黒屋[だいこくや] 平
伝承・伝説
福島県浜通り地方の唯一の百貨店として、街での買い物やお中元・お歳暮などの贈り物、 衣類の仕立てなど、大黒屋ブランドを築き上げ、親しまれてきた。2001年に閉店。
大悲山大蛇伝説[だいひさだいじゃものがたり] 南相馬市
伝承・伝説
目の見えない琵琶法師・玉都は目を治すため、小高の大悲山薬師堂で願をかけていた。武士が現れその音色に聞き入るが、その武士は池に住む大蛇だった。小高に大雨を降らせ大沼にするという大蛇の言葉を小高城の殿に訴えた玉都はさらわれてしまうが、玉都の訴えのおかげで小高の陣営は大蛇を退治することができた。
出典元:小高観光協会HP
平駅[たいらえき] 平
伝承・伝説
明治30年、石炭産業と首都圏をつなぐため日本鉄道磐城線(現JR常磐線)が敷かれ「平駅」が誕生。昭和4年に建て替えられたレトロな建物は昭和40年代まで引き継がれ、老朽化のため建て替えを迫られ、昭和48年に平駅ビル「ヤンヤン」として改築された。
平警察署[たいらけいさつしょ] 平
伝承・伝説
元々宿場町だった「紺屋町」は遊郭が立ち並ぶ地域だったが、明治4年に取り締まりが強化され遊女屋は消えた。その跡に建てられたのが、福島県警察平出張所であった。
平座[たいらざ] 平
伝承・伝説
明治38年11月、平駅前に大きな劇場が誕生した。こけら落としは東京名題歌舞伎の千両役者市川九団次、片岡市蔵一座。それを歌川豊斎が描いた。この東北一の大劇場は年が明けた明治39年2月の平大火で焼失した。わずか三ヶ月たらずだった。
鷹匠[たかじょう] 平
伝承・伝説
かつてこのあたりに鷹匠がいた。「鷹匠町」という地名が残っている。
ダチョウ[ダチョウ] 大熊町
伝承・伝説
2001年に大熊町にダチョウ園が開園し、バッグやベルトの革製品の販売や、ダチョウ料理の食堂もあったそうだ。震災後10羽ほどのダチョウが脱走し無人となった周辺地域を闊歩。道端でダチョウのたまごが発見されたこともあった。その後捕獲作戦が実施され、放射能の影響を調べる大学の研究に役立てられたという。
丹後[たんご] 平
伝承・伝説
平一町目にあった団子の専門店。ラインナップは餡子とみたらしの二つ。午前中に買いにいくと柔らかな団子だったが、夕方に買いにいくと少し硬めの団子だった。無添加の団子を提供してくれる昔ながらの団子屋だった。
とらちゃん[とらちゃん] 平
伝承・伝説
とらちゃん 震災前まで富岡町で暮らしていたトラちゃん。メス猫だけど、トラジロウ。震災をきっかけに 吉田屋呉服店の裏庭で生活、時折店の前で招き猫になっていた。人懐っこいトラちゃん。今でもあの猫ちゃんは? と訪ねてくるひとがいる。